こんにちは。イエローです。 村上さんのインタビュー③をお届けします。
重い障がいをもちながらも普通の大学生活を送り 普通に働いている村上さんってすごいですよね。
すべて自分の考えと行動で周りを動かして勝ち取ってきたということが これまでのインタビュー内容からも感じられます。
そして村上さんは現在、ひとり暮らしをしています。
今回は、ちょっと不純?な動機からはじまった夢を実現するという ひとり暮らし編です。
~一人で暮らすようになったきっかけを教えてください。
26歳の頃から 一人で暮らしています。
それまでは実家で暮らしていて、当時付き合っていた彼女は家に遊びに来たりしてたんですよね。
でも、まあ、実家なので、親がいたりしますよね。
ふたりだけになりたいなとか、自分だけの場所に彼女をつれてきたいなとか思うようになって。
ヘルパーさんを頼めば一人で暮らすこともできるんじゃないかと思ったんです。
まず、アパートがみつかるまで、6か月かかりました。
~6か月ですか!?
まあ、よく断られましたよ。何回断られたかわかりません。
入口に階段がないところ、縁側があって裏からはいれるようになっているところ、とか・・・。
僕が希望する条件もたくさんあってんで、実際に何軒も見て歩き、
良さそうな場所があると 不動産屋に聞いてみるという探し方だったんですけど。
大家さんからは 車椅子ということで敬遠されることが多くて、ほとんど断られました。
知人から、「アパートが決まるのはタイミングだ」とも言われていたんで探し続けました。
何軒かの不動産業者に通いづめてて、仲良くなってたんですが、
そんな中で 理解のある大家さんとの出会いがあり、アパートが決まったわけです。
~生活しやすいように 室内環境を変更したところはありますか?
入浴介助のため、お風呂にリフトを設置しました。
リフトは釘を使わないものなので、出るときにはずせるんですが、
その辺も大家さんにはなかなかわかってもらえないことが多く
敬遠される原因になってたかもしれないです。
最初からきちんと説明すればよかったのかなとも思います。
あとはトイレをウォシュレットにして、
台所の水道は 左右に動かしてコントロールできる蛇口に付け替えました。
室内の小さな段差はスロープにして解消しました。
~ヘルパーさんはどの程度お願いされていますか?
今は朝1時間半、夜4時間の毎日のヘルパー援助のほかはひとりで過ごしています。
必然的に規則正しい生活になるため、健康的になり風邪もひかなくなりました。
ヘルパーさんもいろいろな人がいて、料理がうまい人とか掃除がうまい人とか、その逆も。
最初のころ、慣れないうちは掃除がいきとどかないとか、栄養がうまくとれない(笑)とか
困ったことや不自由なこともありましたが、
自分の依頼の仕方、工夫などで、生活が変わってくることがわかりました。
ヘルパーさんの得意不得意にあわせて、仕事を依頼することで
快適に過ごせるようになってきました。
料理本を買って「これ作ってよ」とヘルパーさんにお願いしたりもしました。
自分で生活を組み立てることを知って、自分だけの時間を持つことの喜びを感じます。
ヘルパー援助のない時間も自宅のトイレは何とか使えるし、
自分で調理はできないけれど、 冷蔵庫を開けたり、
簡単に開けられる容器の食品を出して自分で食べることはできるので、
ヘルパーさんがいない時間もひとりの生活を楽しんでいます。
~「ひまつぶし」にはどうやって通っているのですか
毎日、電動車椅子で通っています。
~電動車椅子って、きっと高いんでしょうね。
ええ、そうですね(笑)。
~大変ですね。補助金とかは出るんですか?
国から30万円ほどの補助金が出ます。 申請して、面接とかもするんですけど。
僕の場合は耐用年数6~7年で、その後は また 買い換える必用があります。
続く・・・
今回はここまでです。
インタビューの間も 村上さんからは 常に前向きで、生活を楽しむ姿勢を感じたのが印象的でした。
次回は 村上さんの趣味、その他について お届けします。