青年学級・インタビュー

こんにちは、レッドです。

今回のインタビューは「青年学級」です。
正式名称は「町田市障がい者青年学級」。
青年学級は1974年発足で39年目を迎えた障害のある人のための活動のグループです。
2/3に公民館学級にお邪魔し、活動を見学させていただきました。
その後、「担当者」の櫻井さんにお話しをお聞きしました。

それではインタビュースタートです。

~青年学級とはどんなところですか。

「自治」「生活づくり」「文化の創造」という
3つの柱のもとに活動しています。
6月の開級式からはじめ、3月の成果発表会にむけ、
目標を持って月2回の活動をしています。
グループによって活動の内容は違うのですが、
6月から3月までの1年間を見通して活動しています。
最初に目標を決めて、その目標に向けて活動していくコース、
毎回の活動を積み上げて、1年間の成果として発表するコースがあります。
公民館学級は5つのコースに分かれていて、
歌や美術などの創作活動で何かをつくりあげていく活動が多いです。
3月の成果発表会がおわると毎年活動を振り返る総括を行っています。
そこで今年度の活動の評価や反省を行ない、
より良い活動となるよう次年度へ向けた話し合いもされます。

~コースは毎年違うのですか

コースもメンバーも毎年違います。
今年は
・コンサート♪コース(歌・楽器)
・ハピネス・クローバーコース(ものづくり)
・みんなのあかりコース(生活・くらしについて考えよう)
・健康・体力づくりコース(健康・体力づくり)
・劇団宇宙のかがやきコース(劇、ミュージカル)
と、5つのコースがあります。

4月に学級生と担当者で話しあいでコースや内容を決めていきます。
学級生も意見を出します。
どんなことをしたいとか、そのためにはどのくらいの人数でやるのがいいかとか。
だいたい1つのコースが10名ちょっとが活動しやすいということで
それくらいの人数になっています。

~メンバーは何人くらいですか

現在、ここ「公民館学級」は65名の学級生、青年がいます。
支援するメンバーは「担当者」と呼んでいて、
活動日以外にも担当者会に参加したり学級ニュースの作成や
総括などもしています。
担当者は学生もいますが社会人も多く、
仕事の都合で当日のみの参加をする方もいて、
「当日担当者」と呼んでいます。
担当者は20数名で、そのうち当日担当者は10名くらいです。
ここのほかに土曜日に活動している「土曜学級」
ひかり療育園で活動している「ひかり学級」もあります。
全部で180名くらいになります。

~今日2回目という支援者もいましたが

そうですね。「応援者」という1日だけ参加する方や
担当者になるために何度か参加している方もいます。

~青年学級にはいるためにはどうしたらいいのですか

広報に公募が載りますので、応募していただきます。
支援体制や活動場所が限られているので
希望者すべてがはいれるというわけではないのですが、
できるだけ調整して新しい人を受け入れるようにしています。
次年度のことは
4月の話し合いで決めます。
そのときに、新しい人をどれくらい受け入れられるかなども決めます。

~応募資格はありますか?
18才以上という決まりはありますが、そのほかには特にありません。
選考、面接があります。

~各コースの詳しい活動の内容をおしえてください

「コンサート♪コース」は、歌・楽器のコースです。
今年度はこのコースでしかできないコンサートを成果発表でしよう!
という目標のもと活動しました。新曲をつくろう!と張り切っています。

「ハピネス・クローバーコース」は、ものづくりのコースです。
今年度は講師を呼んでの版画制作や季節にちなんだ調理など、
幅広く”ものづくり”活動をおこなっています。

「みんなのあかりコース」は、生活・くらしについて考えようという内容のコースです。

自分たちの生活や取り巻く環境について話し合い、
必要があれば調べにいき、まとめたり歌にしたりと表現活動につなげています。

「健康・体力づくりコース」は、健康・体力づくりのコースです。

生活を振り返りながら健康を考え、体育館や公園などで運動したりしています。
合宿では山登りもしました。

「劇団宇宙のかがやきコース」は、劇、ミュージカルのコースです。

表現活動を大切に毎年様々な形の発表で楽しませてくれます。
今年度は手袋で制作した人形を使ったオリジナルの人形劇をするとの噂が…。

それぞれ、3月の成果発表会にむけて目標を持って活動しています。

~わかそよという活動があると聞きましたがそれはどういう活動ですか

2年に1度5月に市民ホールで行っているコンサートです。
青年学級3つの柱のひとつである「文化の創造」活動の延長としてスタートしました。
ここでは長年培ってきた学級生の自治の力が大いに発揮され行われています。
以前の学級生の中から自主的な活動グループ「とびたつ会」が発足し、
現在はその会の活動時間のなかで実行委員会をひらき、準備を進めています。
学級生もいますが、学級生でないメンバーも参加しています。
前回のコンサートでは200人を超える参加者が舞台にあがりました。
皆で頑張って作り上げて、一生懸命に練習しています。
第一部と第二部で構成されています。

今年は5月11日(土)に公演です。

~担当者として心がけていることはありますか

障がい者とか健常者とかいう前に一人の人間であるということが大前提だと思うんです。
一人ひとりの意見・想いを尊重したい。
もちろん支援する立場ではあるかもしれませんが。
そこから一緒に過ごすなかで、時には仲間であり、時には人生の先輩であり、、。
特別意識してるわけではないですけど、お互いがお互いを理解したいと思うこと、
思い合うということが大事だと思います。
自分がされたら嬉しいことをしたいし、されたら嫌だなと思うことはしない。
普段心がけることと同じことを心がけてます。

~青年学級の課題と今後について教えてください

会場の広さとか支援者の人数とかいろいろあるのですが、
希望者のすべてを受入れることができていないのが
こちらとしても心苦しいです。
とびたつ会のように、
自主的に活動できるグループに移行できるような支援をするなど工夫して
新しい希望者をできるだけ受け入れていけるようにしていきたいです。

~~~
ふたたびレッドです。

青年学級の活動を見学させていただいてまず感じたのは
皆が生き生きしている様子でした。
それぞれの学級生が自分の意見をしっかり伝えることができるような
雰囲気づくりがされていました。
担当者の方がそれぞれ思いを持って活動を支援している様子も
明るく輝いてみえました。
学級生が自分の中に持っているものを表現し
曲の歌詞を作ったり、絵を書いたりという創造的な活動に感動しました。

1年をかけて何か成果を出していくということは
社会に出るとなかなか機会がなくなってしまいますが
青年学級はそんな貴重な機会をあたえてくれる場でした。

そして、
活動を支援している多くの人たちがここにもたくさんいました。
青年学級のパワーに感動した一日でした。

ぜひもっと多くの人に知ってもらいたいと思いました。


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